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執筆者の写真湯本裕二

モノではない、1種の女性

1種の女性のお身体を拝見させていただいて特に感じたことです。

 

十二分に分かっていたはずのことなのですが、分かっていなかった。

 

ふと感じたんです。

 

触れるということについて考え込んでしまいます。

 

我々は人間への触れ方を学んでいないのです。

 

武術などは壊す目的の為の触れ方です。

 

スポーツによる接触は禁則による身体接触の規制でしかありません。

 

医者は最近は特にモノとして人体を扱います。

数値を計測するためにのみ身体に接触します。

 

そいった壊れ方をすると何かが裡側で壊れます。

壊してはならないのです。

 

身体というのは、丁寧に触れる、という以上の価値のあるものだと感じます。

 

野口整体だけのような氣がします。

このような触れ方を要求するのは。

 

野口整体で要求されるような仕方と近い接触は、自分の狭い経験の中では音を出す時の楽器の触れ方です。

 

感覚と間をフィードバックされることを前提にした接触でありながら、第三者の聴点を想定されています。

また理論と歴史が循環構造を有しています。

 

身体接触の背景は複雑ですので何度でも初心に帰るべきと思います。

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