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執筆者の写真湯本裕二

相原コージ『うつ病になってマンガが描けなくなりました』を読んで

相原コージさんの『うつ病になってマンガが描けなくなりました』を読んでみました。

相原さんというと、いくつもヒット作があって、この人そろそろもう駄目かな~、と思っていると新機軸を打ち出してくるという感じで、復活と再生の漫画家というイメージなんですけど、知らない間にうつ病になっていたんですね。

でもまた、そこから這い上がって来られて、素晴らしいなあ、と思います。


この本にはうつ病になったきっかけが描かれていまして、整体というか野口整体の観方なのですが、うつ病になっても当然だよー、というエピソードがありました。


そのきっかけというのは精神的なものではなく、自宅の階段で転んで右足を骨折したというものなんですね。


足を骨折しますと、確実に腰椎5番が捩じれます。

そうすると、それが上の胸椎3番4番といったところに波及しましてそこも捩じれます、そうするとさらにその影響が頸椎4番に及ぶわけです。

元々の重心がどちらであれ、右足を骨折して重心が左になると、十中八九頸椎4番は左に倒れます(もう少し専門的に突っ込むと、胸椎8番も捩じれて腰椎の2番と3番の間もくっつくはずです)。

そうすると息が吐けなくなるんです。

この状態ですでに野口整体の定義上は何らかの精神的な問題をかかえている可能性がある、という見方をします。

呼吸が狂うと、睡眠も狂いますから、頭も狂います。


その後の骨折を庇って歩いたことにより、ぎっくり腰で腰椎3番が飛び出して壊れて、さらにコロナ禍が重なって半年外に出れなくなったと。

自分の足で歩かなければ、腰椎5番の状態は捩じれたまま固定されます。


そこから眠れなくなり、精神科で薬を処方して貰うんですが、ドグマチールとか出してもらってるんですね。

これは元々胃の薬で食欲が湧くので、漫画中にもご飯を軽快にばくばく食べてる様子があるのですが、私に言わせればそれはまやかしにすぎない。

どんどんおかしくなっていって、また合わないからと違う薬をどんどん出してもらって、さらにどんどんおかしくなります。


ここまでくると、何が原因かも何処かに行ってしまって、何が何だかわからなくなって自殺まで考えるようになってます。

このあと相原さんは病棟に入院するんですけども、そもそも何でこんなことになったんでしょうか?

理由は明白で漫画に描いてあります。


右足の骨折です。


私の師匠の師匠である岡島瑞徳は腰椎5番の捩じれ現象のことを掘り下げていって上記の事実を発見しました。

私は先人の功績を利用させていただいているわけなのですが、理屈を知っていれば実に簡単な原因と結果なのですが、知らない人からすると、自殺を考えるところまで行ってまで、腰椎5番の捩じれを放置するんですね。


そもそも腰椎5番の捩じれを取って自力で歩き回っていたらば、うつ病になっていなかった可能性は非常に高いですね。

単純に頸椎が狂うと呼吸が狂うんです。


それを考えても、コロナ禍というのは本当に馬鹿げていましたね。

多くの方の自力の歩行を阻害して、精神的な病で人命を奪ったのでしょう。

息の根を止められた。

マスクも科学的にウイルス飛散の防止効果があるとかないとかの前に、強制されてマスクをすると呼吸が狂うという大前提を認識するべきです。

呼吸が狂えば頭が狂います。

呼吸を社会に取られて呼吸が狂うから精神の病になるんですよ。


ただ、もう一段抽象度が高い所から観ますと、そもそも何で自宅で転んで足を骨折したのか、ということが対象となるわけです。

通常は無意識の領域なのですが、野口整体の観方ですと、これは一側の問題となるんです。

背骨から指一本外側の処を一側というのですが、そこに心理的な潜在意識的な問題が硬結として現れるんですね。

もしもの話ですが、ここの処理を事前にしていたら、転ばなかったんだと思うんですね。

でも転んで骨折したからこそ、この作品が生まれたんですね。

不思議ですね。

何が正しいのでしょうか?


わからないなあ、不思議だなあ、と思いながらそれでも背中に手を当てるんですね。

そこから始まるわけです。

この非意味の領域で愉氣をするんです。







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